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 薄柔らかい午後の日差しを受けながら、うたた寝したい衝動に駆られる私と、彼女。

 「眠いね」なんて柔らかに微笑みながら言われた物だから、つられてこっちも「うん」と答えた。

 ココは無人の空き教室。

 2人が何をしてたかなんてのは、秘密のコトだ。

 程良い疲労感に押し出されるように、彼女の方にしなだれかかる。

 返ってくる感触は穏やかな愛撫と暖かな笑み。

 ココには優しい感触しかない。

 防音材で埋め尽くされた天井を見上げながら、そんなどうしようもないことを1人思った。

 疑問に思っても、考えるのが怖くなっても、ココは私達を受け入れてくれる。

 空想世界の、最後の領地。

 私達はこの微睡みから、世界へと干渉する。

 発信されるのは、一点の曇りもない、存在への呪詛。

 目覚ましを止めるかのように時間を止め、蒲団に潜り込むように現実を遮断する。

 アンテナもマイクも無いけれど、ただひたすら願い、祈る。

 私達以外のモノが――全て等しく消えますように、と。

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